2025-06-19
“Again, truly I tell you that if two of you on earth agree about anything they ask for, it will be done for them by my Father in heaven. For where two or three gather in my name, there am I with them.”
「また、よく言っておく。もしあなたがたのうちのふたりが、どんな願い事についても地上で心を合わせるなら、天にいますわたしの父はそれをかなえて下さるであろう。ふたりまたは三人が、わたしの名によって集まっている所には、わたしもその中にいるのである」。
(マタイによる福音書 16:19〜20)
+++ +++ +++
これは、弟子がイエス・キリストに天国について、さまざまな質問をしたときに、イエスが教えた内容の1つです。
特に、この言葉でイエスは、人が誰かと一緒に心を合わせて祈ることの重要さを教えている。つまり、教会のような、人々の集まりに意味がある。2、3人でも、信仰者が集まる時には、そこにイエスの霊もいると宣言している。
人は、一人で神様に願い事をするものだが、信仰者が集まることで祈りに力が加わる。また、その祈りの内容も隣人愛に関わるものになる。そして、霊界でそのような祈りを感じたイエスの霊は、この世の祈りの場に来るということを宣言している。そして、イエスを通して、そのような祈りは天国の神様に達すると述べている。
だから、教会の重要性がイエスによって示されたことになる。信徒が集まって、心を合わせて、イエスの名によって神様に祈れば、その願い事は神様に聞き入れられるというのは、まさに、救いの道を弟子に示したことになる。だから、キリスト教という宗教では、信者の集まりである教会が重視される。
つまり、神様に救われたい人々が教会に集まるのは自然なことです。2千年前の社会では、社会福祉も保証もない状態であり、貧しい人間は社会から見捨てられていた。そこで、神様とイエスを信じる貧しい人々が集まれば、それなりの共同体となり、互いに隣人愛で助け合うことができる。同じ信仰心を持つ人間は、互いに信用できるので、助け合うことができる。さらに、そような集会にはイエスの霊がやってきて、霊界からこの世の集会を見て人々の願いを聞き、天国の神様に取り次いでくれる。これほど、有難い教えはない。だから、当時の多くの貧しい人が、イエスの権威を信じ、その教えに納得し、初期キリスト教会を形成したのです。
これは、天国、霊界とこの世の関係も示した言葉です。また、イエスが神様と密接な関係を持っていることも示している。
この世での人の死後は、人の魂は霊界で霊として生き、神様の裁きによって天国か地獄に行く。神様のおられる天国に受け入れられた者は、永遠の命と幸福を与えられるが、悪魔のいる地獄に行く者は、やがて、悪魔と共に滅ぼされ、完全な無となる。ただし、悪魔の影響下にあるこの世では、多くの人が魂を悪魔に売って物質的な幸福を得ようとし、死後は、天国ではなく地獄に入って行く。それを哀れに思ったイエスが、この世に姿を現して、魂を悪魔に売らないようにとの警告をした、というのが聖書の筋書きです。
悪魔は、当然、そのようなイエスを憎み、攻撃し、最後は罠にかけるようにして、弟子の一人にイエスを裏切らさせ、十字架刑で死刑にした。ところが、霊能力のあるイエスは、死からよみがえり、弟子たちにさらに信仰を強め、世界に伝道するように命じた。これが、新約聖書の内容です。
つまり、本当のイエスの教えは、天国の神様の力を信じ、その子であるイエスの教えを信じることで、人々は救われるということです。
セ記事を書く