2025-04-28
イエスは、御自身のことを「人にあらわさないように」と、彼らをきびしく戒められた。(マルコによる福音書 3:12)
And he straitly charged them that they should not make him known.
+++ +++ +++
イエスは、公に病気の癒し、悪霊の追放、貧しい者の救済などを行いながら、自分を人気者にし、注目を浴びることは避けた。イエスの奇跡は、関係者だけに目撃され、記憶に残るようにされた。従って、当時の神殿の祭司、ユダヤ人の権力者やローマ軍には、脅威となるような動きには見えなかった。
ただし、何百人、何千人という人が、イエスに救わエるようになれば、権力者たちは、イエスという存在に気づき、警戒するようになる。権力は、悪魔に従って人々を支配していたからです。
権力による悪の支配は、神の子イエスによって滅ぼされる運命にある。しかし、物事の成就には、時間が必要です。人々の魂にイエスの威力が浸透するまで、劇的な対決を避ける必要があった。
また、豚や犬の魂を持った人間は、イエスを理解できず歯向かってくる。そのような摩擦に一般人が巻き込まれるのは避けなければならない。イエスは、十分、慎重に伝道を進めたのです。
しかし、イエスの行う神業の噂は当時のパレスチナに広まり、ユダヤ教の指導者たちに脅威を与えるようになり、多くの人がイエスの説教を聞きに集まるので、支配者のローマ軍の指揮官たちも、ローマ軍への反乱を心配するようになる。
実際、イエスの処刑後、ユダヤ人によるローマ軍への反乱が起こり、ローマ軍によってエルサレムの神殿は破壊され、ユダヤ人はパレスチナを追放され、ヨーロッパや中東に放浪することになり、祖国を失った民となる。このような未来が見えていたイエスは、悲劇の発生を早めることはしたくなかった。
第二次大戦後、ナチスによるユダヤ人の大虐殺の後で、ユダヤ人は2千年ぶりに、パレスチナにユダア人の国、イスラエルを再建することができた。現在、かつてのローマ帝国の首都、ローマにはキリスト教のヴァチカンが存在し、ローマ法王は、かつてのローマ皇帝のような姿をして世界、十数億人のカトリック教徒の上に君臨している。ローマ法王は歴史の証人のような立場にある。日本の皇室より、歴史は古い。
ただし、イエスは、バチカンのような華麗な教会を建設することはなかった。人々の心の中に、彼の教えに従う神殿を立てようとしたのです。
セ記事を書く